車いすユーザーが便秘になる原因と すぐにできる腸活運動4選!
- 3月26日
- 読了時間: 5分

便秘を解消するためにはどうすればいいのでしょうか。
車いすユーザーの場合、食事や水分摂取を見直すことが大切ですが、それだけでは十分な効果が得られないことも少なくありません。そこで重要になるのが「運動」です。
世の中にある多くの便秘対策は健常者向けのものが中心で、車いすユーザーが実践できる運動方法は限られています。そのため、「何をすればいいのかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、食事や水分に気をつけているのに便秘が改善しない方や、運動を取り入れたいけれど方法がわからない方に向けて、車いすユーザーに便秘が起こりやすい理由と、無理なく取り組める腸活運動をご紹介します。
目次
・車椅子ユーザーが便秘になる原因 「身体麻痺による影響」「神経麻痺による影響」
・便秘を解消する腸活運動4選
・まとめ
車椅子ユーザーが便秘になる原因
車いすユーザーに便秘が多い理由は、大きく「身体麻痺」と「神経麻痺」の2つに分けられます。
ここでは、それぞれの影響についてわかりやすくお伝えします。
身体麻痺による影響
【運動量の低下】
健常者は日常生活の中で立つ・歩くなどといった動作を通じて、自然と腸に刺激が加わっています。
車いすユーザーはこれらの動きが制限されるため、腸への刺激が不足し、腸の働きが低下しやすくなります。
【腹筋・肛門筋が使われにくい】
麻痺の影響で腹筋や腹圧を十分に使えない場合、排便時にお腹に力を入れて便を押し出すことが難しくなります。
また、肛門の筋肉である外肛門括約筋のコントロールが難しい場合も、肛門が開かずうまく排便できず、便が溜まりやすくなる原因になります。
【姿勢の崩れ(猫背)】
体が前かがみの姿勢(猫背)になると、お腹が圧迫され、腸のスペースが狭くなります。
その結果、腸の動きが妨げられ、便の通過がスムーズにいかなくなります。
猫背は肩こりの原因として知られていますが、内臓機能の低下にもつながる可能性となる要因です。
神経麻痺による影響
【大腸の働きの低下】
脊髄損傷や脳性麻痺などでは、腸の動きをコントロールする自律神経がうまく働かなくなることがあります。
その結果、大腸の動きが低下し、便をうまく運べず便秘につながります。
【水分摂取量の不足】
膀胱の神経麻痺により失禁の不安がある場合、水分摂取を控えてしまうことがあります。しかし、水分が不足すると腸内の水分量も減少し、便がカチカチに硬くなり排出し辛くなります。
【緊張性便秘】
腸が過度に緊張し、一部が狭くなることで便の通過が妨げられることがあります。
これはストレスや、夜遅くまでスマートフォンを見るなどの生活習慣によって交感神経が優位になることで起こりやすくなります。
便秘を解消する腸活運動4選
車いすユーザーが便秘を解消するためには、「腸への適度な刺激」「姿勢の改善」「自律神経の調整」の3つが重要なポイントになります。
これらを意識することで、腸の動きを促し、無理なく排便しやすい状態をつくることができます。
それではここから、取り組みやすい4つの腸活運動をご紹介します。
!運動を行う際の注意点!
運動は無理に力を入れず、ゆっくりと行うことが大切です。特に、呼吸を止めずにリラックスした状態で行うことで、過度に緊張した自律神経を整える効果が期待できます。
「頑張る」のではなく、「整える」イメージで、心地よいペースで取り組んでいきましょう。
運動❶ 腹圧を高めて腸を刺激する
仰向けの姿勢で両膝を抱え、膝を胸に引き寄せます。その状態から腹式呼吸を行いましょう。
鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、口からゆっくり吐きながらお腹をへこませます。
この動きで腹圧を高めることによって腸に刺激が加わり、動きを促すことができます。
呼吸筋が弱い方にとっては、呼吸トレーニングとしての効果も期待でき、一石二鳥です。
*目安:5秒で吸って7秒で吐く呼吸を10回

運動❷ 縮んだ腹筋を伸ばす
うつ伏せの状態から上体をゆっくり起こし、胸・お腹・股関節の前面をしっかり伸ばします。
車いすでの座位姿勢が続くと、体幹の前面が圧迫されやすくなります。この運動で腹部を伸ばし、腸が動きやすいスペースを確保しましょう。
*目安:1日1回、3〜5分程度

運動❸ 体幹をひねって腸活運動を性化する
背筋を伸ばして正面を向き、大きく息を吸います。
息をゆっくり吐きながら下腹部をへこませ、後ろを見るように体を左右にひねります。
ひねりが難しい場合は、手で椅子や車いすを押して可動域をサポートしてください。
車いす生活では体幹をひねる機会が少なく、腸の働きが低下しガスが溜まりやすくなります。意識的に動かすことで、腸の活動を活発にさせましょう。
*目安:左右10回ずつ × 2セット

運動❹ 正しい姿勢で腸のスペースをつくる
壁に背中を預け、背筋を伸ばした状態で座ります。
壁が使えない場合は、車いす上でできるだけ背中をまっすぐに保ちましょう。
その姿勢をキープしたまま、ゆっくりと深呼吸を繰り返します。
猫背を改善することで腹部の圧迫が軽減され、腸が動きやすい環境が整います。
*目安:週に数回、1回5分程度

便秘が続くと腸内環境が悪化し、体調不良や免疫力の低下につながる可能性があります。無理のない範囲で運動を取り入れ、腸内環境を整えていきましょう。
SIT-FITのサイトには車椅子上でできる便秘改善に関するトレーニングのプレイリストもございます!
よければトライしてみてください。
まとめ
本記事では、車いすユーザーに便秘が起こりやすい理由と、便秘を解消するための腸活運動4選をご紹介しました。
これまで食事や水分摂取を工夫してきたものの、なかなか改善が見られなかった方は、ぜひ今回ご紹介した運動も取り入れてみてください。運動を組み合わせることで、腸の働きがより整いやすくなります。
無理のない範囲で継続することが、便秘改善への近道です。日々の習慣として腸活を取り入れ、体の内側からコンディションを整えていきましょう!


