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その自主トレ、逆効果かも?脳卒中後におすすめする自主トレーニング3選【股関節・体幹編】

8月27日
読了時間: 4分

脳卒中・脳梗塞向けのおすすめリハビリ「股関節・体幹」編


脳卒中や脳梗塞によって片麻痺が残った方は、「足が動かしにくい」「歩くと足が突っ張る」など、下肢の動きに悩まされることがあります。

自主トレーニングは、正しい方法で行うことで身体機能の維持・改善につながる一方、身体の状態に合わない動作を繰り返すことで、過剰な筋緊張や特徴的な動作パターンを強めてしまう可能性があります。


足を動かす場合、膝や足首だけを動かすのではなく、体幹・骨盤・股関節が安定して働くことが、下肢をスムーズに動かすための土台となります。

そこで今回は、脳卒中・脳梗塞後の方に向けて、足を動かすための土台となる股関節・体幹に着目した自主トレーニングを3つご紹介します。



■脳卒中後に「股関節・体幹」に出る影響


脳卒中後の片麻痺では、麻痺側の股関節まわりの筋肉が弱くなり、体幹や骨盤を安定させることが難しくなります。

足を動かすときは、足だけの力ではなく、体幹 → 骨盤 → 股関節 → 膝 → 足首 という、体のつながりがとても大切です。

また、筋肉に過剰な緊張が入り、下肢が「伸びる・突っ張る」方向にこわばる(痙性)ことがあります。

このように足が突っ張ると、次のような問題が起こりやすくなります。


  • 股関節を曲げにくい

  • 膝を曲げにくい

  • 足首を上げにくい

  • 足を前に出しにくい

  • 立ち上がりや歩行が不安定になる


そのため、自主トレーニングでは「強く力を入れること」よりも、麻痺側にも適切に体重をかけ、体幹・骨盤・股関節を連動させながら、ゆっくり正確に動くことが大切です。



■おすすめ自主トレーニング3選


それでは、SIT-FITトレーナーがおすすめする手指の自主トレーニング3選をお伝えします。

なお、いずれのトレーニングにおいても、焦らずゆっくり丁寧に行いましょう。

痛みがある場合は、無理をせず動作を中止してください。


① ブリッジ|お尻と股関節を鍛える


お尻や股関節周囲の筋肉を使いながら、体幹・骨盤の安定性を高める練習になります。


  1. 仰向けになり、両膝を立てます。

  2. 両足の踵で床を踏み、お腹とお尻に力を入れます。

  3. お尻をゆっくり床から持ち上げます。(図1-1)

  4. お尻とお腹の力を抜かずに、ゆっくり上げ下ろしを繰り返します。


※麻痺していない側の足だけで強く蹴らないようにしましょう。

※お尻を高く上げることが目的ではありません。麻痺側の足にも力を入れ、左右の股関節を使って動くことを意識します。また、高く上げすぎると背中や首に余計な力が入りやすいため注意しましょう。(図1-2)




図1-1
図1-1

図1-2 悪い例
図1-2 悪い例


② 膝立ちからのスクワット|麻痺側への荷重を練習


体幹と股関節を連動させながら、立ち上がりや立位に必要な下肢の支持力・荷重能力を練習することができます。


  1. 四つ這いから身体を起こし、両膝立ちになります。

  2. 肩・股関節・膝が大きく崩れないよう姿勢を保ちます。(図2-1)

  3. 安定してできる場合は、お尻をゆっくり上げ下ろし(スクワット)します。


※この運動では、麻痺側の股関節にも体重をかけることを意識します。

※身体が不安定な場合は、椅子やテーブルなどにつかまって行いましょう。

※腰を反らせたり、お尻だけが後ろに下がったりしないよう注意してください。(図2-2)


図2-1
図2-1

図2-2 悪い例
図2-2 悪い例

③ 四つ這いで背中を丸める・反らす|体幹と股関節の連動性を高める


体幹・骨盤・股関節を連動させて動かすことで、身体の安定性や動きの滑らかさを高める練習になります。


  1. 両肘を伸ばし、麻痺側の股関節にも体重をかけて四つ這いになります。

  2. 背中をゆっくり丸めます。(図3-1)

  3. 次に背中をゆっくり反らします。(図3-2)

  4. 無理のない範囲で繰り返します。


※背中を丸める時は、手で床を押しながら息を吐きます。

※背中を反らす時は、肩甲骨を寄せながら息を吸います。

※四つ這いが難しい場合は、肘をついた姿勢から始めても構いません。


図3-1
図3-1

図3-2
図3-2


■まとめ


脳卒中後の「足の動かしにくさ」を改善するためには、膝や足首だけに注目するのではなく、身体の中心である体幹・骨盤・股関節を安定させることが重要です。

今回ご紹介した3つの運動では、


①ブリッジ→ 股関節・お尻を使う

②膝立ちスクワット→ 麻痺側への荷重を練習する

③四つ這い運動→ 体幹と股関節の連動性を高める


という形で、身体の中心から下肢の動きを整えていきます。


ただし、脳卒中後の麻痺や痙性には大きな個人差があります。

過剰に力を入れず、痛みのない範囲で、ゆっくりと行うことを心がけましょう。

運動中に痛みが出たり、足の突っ張りや痙性が明らかに強くなったりする場合は中止し、医師や理学療法士などの専門職の方に相談してください。


参考文献
  1. 回復期脳卒中患者の麻痺側上肢の近位機能と日常生活における上肢スキ ルの関係
  2. 脳血管障害片麻痺患者の上肢に対するアプローチ
  3. 片麻痺の体幹の崩れ
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