毎日の車いす生活が少しラクになる!体をほぐす習慣、はじめてみませんか?《肩関節・背部編》
- Sit-Fit Owner

- 9月25日
- 読了時間: 4分

今回は、車いす生活で硬くなりやすい部位と、その部位を柔らかくほぐす方法をご紹介します。 日常生活に簡単に取り入れられる方法ですので、是非お試しください。
柔軟性は生活のカギ

車いす生活が長くなるとどうしても身体が硬くなりがちです。
身体が硬くなってしまうとベッドや車などへの移乗が難しくなったり、捻挫や肉離れなどの怪我をしやすくなったりしてしまいます。 車いすユーザーの身体の硬さは生活に影響を及ぼす可能性があるため、軽く見過ごしてはいけないのです。
とりわけ車いす生活で硬くなりやすい部分は以下の5箇所です。
① 肩関節 ② 背部 ③ 股関節 ④ 膝関節 ⑤ 足関節
今回は、①肩関節と②背部の機能とほぐし方についてお伝えします。
・肩関節について
肩関節は車椅子を漕ぐ時に使われる筋肉と密接に関係しています。
そのため、車いすをスムーズにこぐためには肩関節の十分なケアが必要です。
車いすを前に漕ぐ時に使われるのが肩の前の筋肉である三角筋や大胸筋です。 体幹をうまく利用して漕ぐことができれば肩関節への負担は比較的少ないのですが、麻痺の度合いによってはどうしても肩に力をこめなければならなくなり、肩関節の負担が大きくなってしまいます。 また、肩関節が硬くなることで車いすが漕ぎづらくなり、肩を痛めてしまうことがあります。 そうなると、車いすを漕いだり移乗をする際にも痛みによって十分な力が出せず、生活の質が大きく低下してしまう恐れがあります。そうならないために、日頃から肩のケアを行い柔軟性を保つことが非常に大切になってきます。 ・肩関節のケア
胸や肩周りの硬さを取る方法として、下↓写真のようにフォームローラー(ストレッチポールなど)を横にしてその上に5~10分ほど寝てみてください。
※このポーズは足でバランスを取る必要があるため、下肢のコントロールが難しい人は足を伸ばしてできる範囲でバランスを取りながら実施してみてください。

普段猫背で丸まってしまっている背中がまっすぐになり、徐々に胸が開かれていきます。
胸が開かれることにより呼吸が楽になります。十分に身体が伸びたら手も上下に動かしていきましょう。
・背部について
背部とは背中全体を表します。車いすユーザーにとって硬くなりやすい部位の1つです。
車いすとこぐという動作と、長く続く座位姿勢によって身体の前面が硬くなってしまい、筋肉と骨格のバランスが崩れて背中が丸まり猫背になってしまいます。
猫背になると、慢性的な疲労やコリ、痛みが生じやすくなります。また背部の血流が悪くなり、代謝や自律神経にも影響を及ぼすこともあります。
肩関節同様に生活の質が大きく低下させないためにも、背部の柔軟性もとても大切になってきます。
・背部のケア
背部の柔軟性を出すにはフォームローラーまたはストレッチポールを使いましょう。
下↓の写真のように寝て体の反りを出してみましょう。
※このポーズは足でバランスを取る必要があるため、下肢のコントロールが難しい人は足を伸ばしてできる範囲でバランスを取りながら実施してみてください。

丸いストレッチポールで体勢を維持することが大変な方もいらっしゃるかと思います。 下↓の写真のようにのハーフカットのストレッチポールもありますので、まずはこちらを使用して、徐々に体を伸ばしていくこともおすすめです。

・おすすめの追加ストレッチ
車いす生活が長いと、身体をひねるという動きが極端に少なくなってしまいます。
上記2つのストレッチに加えて、下↓の写真のように寝転がって身体をひねるストレッチをおすすめします。
車いす上でひねるよりも効果的です。
身体をひねりやすくなると日常生活で物を取る際の動作がスムーズに行えるようになりますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

・最後に
柔軟性を維持するには、日々の地道な積み重ねがとても重要になります。
より快適な車いす生活を送るためにも、起床時や就寝前など、5分で構いませんので毎日ストレッチを行ってみてください。
専門トレーナによる、より専門的なアドバイスや指導をご希望の方はユニトレパーソナルをご利用ください。
ご自宅からオンライン・提携施設にてトレーニング・ご自宅へ訪問、などお好みに合わせてご検討いただけます。


