トヨタが掲げる将来のビジョンを実現するために立ち上げた「ビジョンデザイン部」。この部署は、トヨタの社会貢献活動を考えて実行するための拠点です。
ある日、この部署には社会貢献活動を担当するチームから驚くべきリクエストが寄せられました。それは、なんと「トイレのデザイン」でした。通常、トイレのデザインは自動車メーカーにとっては考えにくいテーマですが、このプロジェクトは特別な要因から生まれたものでした。
具体的には、日本国内において移動型バリアフリートイレがほとんど存在しないという課題に対する解決策を探すためのプロジェクトでした。このアイデアの背後には、車いすユーザーたちからの切実な声がありました。彼らは、「障がいがあっても、いろんな場所にお出かけしたい」という願いを持っており、その願いを叶えるための施策が必要でした。
このプロジェクトは、2019年にスタートし、最初の目標は東京オリンピック・パラリンピックで試作車両を実際に使用することでした。トヨタのデザイナーたちは、単にトイレを作るだけではなく、使いやすさや快適さを追求するためのアイデアを考えました。
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